2019年6月26日水曜日

2015年2月9日 杓子山1597m-動物のあしあとを追いかけて、おしゃれな山頂の鐘を鳴らすのは...【道志】

次回はハンググライダー?

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扚子山/1597m
山梨県にある道志山塊に属する山のひとつ。
富士山がとても大きく間近に見え、山中湖や南アルプスも眺められてと展望は抜群です。
そんなこんなで、山梨百名山にも選ばれています。

この日の前日、関東では冷たい雨が1日中降っていました。
きっと山では雪が降っただろうな...もしかしたらノートレースを堪能できるかも!と、晴れのエリアで雪がありそうな、それでいてアクセスが良さげな山を探し始めました。
........就寝前のベッドの中で。
寝ぼけまなこで、山を検索し高速バスのチケットを予約して、ぽんこつiphoneを握りしめたまま夢の中へ。

朝、新宿西口高速バスターミナルから、富士五湖行きのバスに乗り込みました。
月曜日だから空いているだろうと高をくくっていたのですが、行きも帰りもラストチケットでした。
世間の学生達は春休み、富士五湖行きのバスと言えば“富士急ハイランド”が途中にあります。
バスの中は95%大学生のグループで、4%が観光の夫婦、残り1%が登山者です。

トーマスで埋め尽くされた車内はとても落ち着ける物ではありませんでした。
笑ってるけど目が笑っていないトーマスの顔は、いつ見てもゾっとします。

95%が富士急ハイランドで下車し、4%が河口湖で下車しました。
1%と運転手さんの2人旅のはじまりです。

河口湖駅から覗く富士山はとてもくっきり見えて美しかったけれど、ものすごく雪煙がまっていて左側から大きな雲のかたまりが今にも富士山を飲み込もうとしていました。

小学校の前の“忍野役場前バス停”で1%は下車します。
都内では考えられないくらい広い校庭の一面に雪が積もっていました。
その後にある山が扚子山(奥の雪が積もっている方)です。

早く登らないと、富士山が雲に隠れちゃうなぁ.....
忍野小学校から山に向かって車道をテコテコ歩きながら、雲の状況が気になって仕方がない。

鳥居地峠までは車道を歩く事30分ほど。
途中から雪が積もりはじめました。

なんだか可愛い看板の場所で、チェーンスパイクを装着しました。
MOUNTAIN CLEAN
山にゆるい顔が描かれているのがかわいらしい。

そして何やら向こうのほうからキィィィイィッィィイィィィィ〜って音が聞こえるのは気のせいかな。

えっ?!

雪の坂道を自転車が下って来ました。
ブレーキをかけながら、ゆっくりふらふらと。
キィイィィィィィィィィィィィーーって音はこれだったのか〜

朝から雪道を自転車で...おつかれさまでございます。

自転車のトレースを辿って、もすもす進んで行きます。

ここから登山道に入って行きます。
さすがに自転車の方はここまでだったようすです。
まずは高座山を目指して行きましょう。

まっしろけになった雪道はとっても気持ちいいね。
少しの間、樹林帯を歩いて足慣らし!

鼻で思いっきり空気を吸うと、キーーーンと冷たすぎるフレッシュな空気が体の中に入ってくる。
5日間みっちり働いてくったくたになった体にエネルギーを補給するのだ!!

樹林をぬけると一気に展望が開け、カヤトに囲まれたトレイルが出現します。
前に見える高座山まで続いているのが良くわかります。

振り返って富士山を確認。
今にも雲に食べられそう.......ちょとまてー!!!

早めに山頂にたどり着かねば...と歩を進めようと足元を見れば誰かさんのあしあと。
今日は動物のトレースを辿ってのやまのぼりになりそうだね。

ぽさぽさ雪が積もって、綿花が咲いているみたい。

雪ぼうし。

さて、ここから高座山までちょっと急登になります。
ロープも垂らしてあったけど雪に埋もれてるし、凍ってるしで役に立たず。

このあたりは雪がうっすらとしか積もってなかったから、さらさらパウダー雪の下で土が緩んで泥になっていて踏み込むとズルっと滑る〜

雪と泥と格闘しながら高座山に到着。
展望はなしなのでテルモスのお湯を飲んでちょこっと休憩です。
テルモスってずっとアッチアチだから、毎回アチアチ言いながら飲みますよね。

高座山から先は、雪がふっかふか。
さっそく膝までズボっと埋まりました。
.........これは予想外っ!!!
ノートレースを堪能できるだろうと見込んでここへやってきたけれど、こんなに積もっているとは。

ここから壷足ラッセルで頑張ることになりました。

ぼすっぼすっ

水分の少ない雪なのですごく軽い。
歩くたびにサラサラと雪が風に舞ってキラキラ。
風が強くふくとダイヤモンドダストみたいにまわりが輝くので、足を止めて眺めてしまいます。

こんなふうに雪をかぶっている木を見つけたら、下にびょーんと引っ張って、
パッっと手を離して雪を舞わせます。
そしてひとり喜ぶおかしなハイカー。

途中鉄塔の下をくぐって岩場を巻きます。
なんとなく白くルートがうかんでるでしょ、ここを上がって行きます。

向こう側に扚子山が見えて来ました。


地図にも載っているハンググライダー離陸場。

ちょっと飛んでみたいかも!
真冬に飛んだらすごく寒いんだろうな....やるなら夏かな。
飛行時間は5分から、長ければ1〜2時間とのことで運次第といったところでしょうか。
2時間も空にいたらちゃんと着陸できるのか不安になりそうですね。笑
体重制限は85kgから80kgに引き下げられています。

富士山に向かってレッツフラーーーーーーイ!!
(あーあやっぱり富士山は雲に食べられました...)

さて、山頂まであともう少し。
枝のトンネルを背をかがめて突破します。
ザックが枝にあたって雪がバサバサ落ちてきて、あっという間に雪まみれ。

壷足で進むの、さすがにつかれたーーーー!!!

ぼすっぼすっ。
はーはー
ぼすっぼすっぼすっぼっ......へーへー
ぼすっ....ふーふー

この辺はくるぶし、たまにふくらはぎあたりまで埋まる程度でした。
振り返って自分のあしあとを見てみるとヨレヨレ。笑
まっすぐ歩いちゃえばいいのに。

そして再び富士山(見えてないけど)の姿がよく見えるようになりました。
山頂付近にはこれでもかってほどにピンクのリボンが点在していました。

山頂にある社は雪に埋もれ気味。

山頂はぐるっと360度の大パノラマで、富士山もすっごく近い。(隠れてるけど)
頑張って登ってきたみんなが絶対に喜ぶ、ごほうびピーク!!

3つほどテーブルとベンチが設置されていて、富士山を見ながらゆっくり休憩できるようになっています。
ぽかぽかあったかい晴れの日に、ごはんをたくさん持ち寄ってピクニックハイクに来るのも良いな。

とりあえず扚子山に到着〜!!

扚子山にはおしゃれな鐘があってびっくりしました。
どんなもんかと思いっきり鳴らしてみると、耳が一瞬聴こえなくなったかと思うくらいに大きい音!
下にあった学校まで聴こえたんじゃないでしょうか...
面白くなって何度も何度もトチ狂ったように鳴らしまくってやりました。

山中湖方面もよく見える。

飛んだり跳ねたり、鐘を再び鳴らしたり、雪にダイブしたり。
心ゆくまでひとり遊びをたのしんだところで、体が濡れてすっごく寒くなって我にもどる。
ダイブした時に髪の毛についた雪が凍って、ばっりばり。
汗で濡れたニット帽が凍りはじめてしゃりしゃりの感触になっていました。

今日は手抜きごはんでスープポットに大好きなかぼちゃのポタージュをたっぷり入れてきました。
かぼちゃとにんじんがゴロゴロ入っているのでお腹いっぱい。

もちろん、クマムシのあったかいんだからぁの歌を口ずさみながらのごはんタイム。
特別なすーぅぷをあっなたぁにあーぁげる〜♪
(この記事を何年か後に見たらなんのこっちゃわからないネタになってるのかな...)

で、おなかも満たされたところで鹿留山まで行こうかどうか考える。
こちら側はより雪が深そうだぞ。
ふかふかもすもす、とっても楽しそうだけど、帰りのバスは予約してあるから絶対時間内に戻らないといけないぞ.....

もっすもすの雪の誘惑に勝てず、時間が許す限り先へ進むことに。
多分、鹿留山のピークは踏めないだろうけどまたくればいいし。
こんなにもたっぷりの新雪が、わたしを誘ってるんだもん!

ガンガンいこうぜ!

杓子山までのふくらはぎラッセルはかわいいもんだったな....
膝ラッセルになってくると体力の消耗が激しい。
さっき食べたかぼちゃのポタージュはもう消費されたな。

疲れるんだけど、すごく気持ちいい。
今、この山にいるのは(多分)わたしだけ!!
こんないいお天気の中、こんなに綺麗な雪の中を好き勝手歩いて、独占してるなんて、最高!

そして本日のゴール地点へ。
鹿留山と立ノ塚峠の分岐の少し手前まで。

ちょっと灰色の雲が増えてきたね。
風も強くなってきたし、この辺で帰ろうか。
バスの時間まではまだ時間はあるから、山頂まで行けない事はないけど.....ちょっと疲れちゃった。笑
ここから先はまた違う季節に歩きにくる事にしよう。

鹿留山のピーク。
あとちょっとだったけど、またくるね。

と、いうことで引返しましょ〜
急坂は滑るように下る。
ふっかふかすぎて転んでもダメージなしです。

わたしのあしあと、横には動物のあしあと。

斜面は滑ったらとまらなそう。笑
間違っても転げ落ちないようにしなきゃ〜!!

そして再び山頂に戻ってきたので、ぐるりと周囲の山の写真を撮影です。


富士吉田、忍野の町を一望です。
こうやって見えてる山達のどこかにもこれから行くんだろうねぇ。

こんな岩のところ通ったかねぇ...

すこし雲はスッキリしたみたいだけれど、富士山の山頂はすっぽり。
そしてものすごい大荒れのようで、雪煙りがぶわぁぁぁ〜っと風で舞っているのが遠目でもよくわかりました。

朝登ったときと比べると、雪がずいぶんと融けましたなぁ。

見ておわかりのように、帰りはどっろどろ地獄。
転んだら悲惨な事になるのが目に見えているので、絶対に転ばないように神経を使いました。
チェーンスパイクも泥団子状態....はずすの嫌だなぁ。
バスまでの道にある水たまりでチェーンスパイクをぱちゃぱちゃ洗いながら帰りました。笑

そして富士山見納めです。
やっぱり富士山は近くで見るのが好きだなぁ。
登った事はありませんのでそのうち登りに行かなくては行けませんね。
去年の冬に歩いた富士御中道はなかなか面白かったな。

そして内野バス停に向かっててこてこ歩きます。
さっきまで歩いていた山の稜線。
これを眺めながら帰るのも楽しいひとときですよね。

バス時間までまだ余裕があるので、近くにあった地元スーパーでお買い物タイム。
ニジマスが塩焼きをするためのフォルムで売られているのはさすが!

3匹で540円か。
ふぅぅぅ〜ん。
すぐそこの忍野八海では塩焼き1匹500円だというのに。
(ケチくさい)

こんな立派な白菜を2個セットで売られても、使い切る自信がない...

そしてお買い物をしたら、持ち手のついていないビニール袋に入れられてちょっとびっくりしました。笑
帰りのバスで飲むアップルジュースと、地元の干し芋と干し柿をおみやげに!

予想していた通り、富士急ハイランドでバスはぎゅうぎゅうになりテンションの上がった学生達がうるさくて眠れない〜!!
と思いきや、学生達は30分ほどわーわー喋りお菓子を食べたあとコテっと電池が切れたかのように眠りについて静かになりました。笑
やっぱり大学生といえども子供なんだな...と微笑ましくなり、親のような気分でわたしも眠りにつきました。

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今年に入ってはじめてのひとりでのやまのぼり。
自分だけの時間を思う存分堪能できて、好きな時に好きな事を好きなだけできる。
とても贅沢な時間。
ただ、ひとりごとは劇的に増えます。

山頂でヤギ太郎とジャンプして撮った写真を帰宅してから確認してみたら....
かみのけ!
見事に顔にかかってる〜!笑
こんな感じにしかできないのがわたしです。へっぽこなんだな、やっぱり。

扚子山、思ったより雪があって思ったよりアップダウンがあって冬の山を思う存分楽しむ事ができました。
鹿留山に行けなかったのは少しだけ残念だけど、また季節を変えて遊びにきたいと思います。
その時はハンググライダーもできたらいいな〜!

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○コースタイム
忍野役場前(10:30)---鳥居地峠(11:00)---高座山(11:40)---ハンググライダー離陸場(12:20)---扚子山(12:55)---お昼ごはん35分---(13:30)---今日のゴール(13:45)---扚子山(14:10)---鳥居地峠(15:40)---内野バス停(16:20)

○アクセス
行き/新宿西口BTから高速バスで忍野役場前バス停
帰り/内野バス停から高速バスで新宿西口BT


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