2019年6月26日水曜日

2014年8月31日 焼岳2455m-ごちそう登山とまさかのハッピーサプライズ!【北アルプス】


こんにちは、めだまサイボーグです。
(レーシックもしてるし、最近左目にシリコンタイヤなるものが内蔵されました。)

網膜剥離の手術から約4週間がたち、充血と少しの腫れが残るものの生活には支障ない程度まで回復してきました。
まだ乱視が強く視野の端っこは重複して見えますが、術後の経過は至って良好とのことです。
お医者さんから運動OK(くれぐれも頭は打たないように)の指示も出たので、早速お山の計画を練りはじめます。

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今回のテーマは
○後輩たちの北アルプスデビューの引率
○わたしの術後のリハビリやまのぼり

焼岳はわたしが北アルプスデビューした山でもあるので、後輩達にもここからはじめてもらおうと今回のやまのぼりを計画しました。
2013年9月30日の焼岳の記録
メンバーは、毎度おなじみの母、後輩のやまさん&せきさん の計4名。
ばっちり往復のバスチケットを予約し、いざ焼岳へ!.........の予定が。


 母から、衝撃のメールが届きました。
「びっくり腰になりました。」
.....ちょと待って、びっくり腰って。笑
わたしもびっくりだわ!

まさかの直前に母離脱パターン!
(今は9割治ったそうです。)

 バスもすでにキャンセル料金がかかっちゃうし、何より山をはじめて間もない後輩2人をわたしだけで見ながら歩くのはちょっと不安.....
そこでこの同日に、丹沢歩こうかな〜と話していた山友達に、
『丹沢予定って言ってたけど、焼岳行かない?曇りか雨の予報だけど...』って内容で相談してみたら
「焼岳いく!」と数秒で快諾をいただき(笑)、予定通り4名でのやまのぼりが決行されました。

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これはなんてことはない、深夜の談合坂SAにいたホットドッグマンです。
この脚の感じが嫌。笑

そんなこんなで、新宿を22:30に出発して順調に上高地に向けてバスは走ります。
今回のバスでは全然眠れなかった.....!
全部、ホットドッグマンのせいだ。

 5:30
焼岳登山口に近い、帝国ホテル前でバスをおりました。
ひんやりというよりも寒いくらいの気温で眠気もさめます。

みんなであくびをしながらポクポク歩けば、田代橋のトイレに到着。
ここで準備をして行きましょう。

ストレッチをしながら行動食を頬張っているのは、今回急遽参加してもらったガミ君。
彼とは7月の赤岳の山小屋で知り合いました。
お互いソロで、まさかの同い年だったのであっという間に打ち解け.....たよね?笑
今日は一緒に後輩達のサポートをしていただきます。

そして今回の主役の2人。
赤のジャケットが“せきさん”ピンクのジャケットが“やまさん”
2人とも前に勤めていた会社の後輩で、笑いの名コンビ。
今日の北アルプスデビュー戦では、どんなドラマを見せてくれるんだろうか....笑

 雨の予報だったけど、お天気は回復気味?
ガスガスだけど、時々ガスが取れて山が頭をのぞかせたり。
後輩達にかっこいい槍穂高の姿や、美しい稜線、焼岳展望台を過ぎたあたりからの焼岳の要塞のような荒くれた山容を少しでもいいから見せてあげたいのです!

 曇りだけど、雲は薄く太陽の光で明るい。
焼岳登山口をめざして、足慣らしをしながら歩きます。

ここから2人の北アルプスデビューの物語がはじまる〜!
焼岳はクマさんがよく出てくるそうで...
いっぱいおしゃべりしながら、元気に登りましょう!
わたしはアブらしき虫にここで5箇所刺され、現在も腫れあがっています。
真っ赤。

 最初はアップダウンのない森林お散歩コース。
でも直前まで降っていた雨のせいで登山道がべっちょべちょ。
かなり歩きにくい〜

 多分きっと、ソバナ。
水滴がついてとっても気持ちが良さそうです。

 ダムを過ぎたあたりから登りが始まります。

1年ほど前に、やまさん&せきさんと川苔山に行ったとき、2人は疲れ果て亡霊と化していました。笑
今回はハシゴあり、ガレ場あり、だけど素敵な展望が待っているわくわくルート!
ちなみにやまさんは高所恐怖症なのです。
上高地ルートの焼岳名物(?)10mのハシゴ、大丈夫かな〜?

みんなでわいわい話しながら登って行けば、早速第1関門の登場です!
“プチ天空ハシゴ”
2人はこんなところを渡るのは初めて。

まずはせきさんがトライ!
「あわゎわゎ...ゆ、揺れますね!」と言いながら、横のロープに捕まりながらも無事にクリア!

そして高所恐怖症のやまさんがトライ!
「お尻がキュってしますーーーーー」と言いながらゆっくり一歩一歩確実に渡りきる!

頑張ってプチ天空ハシゴを渡ったあとは、ちょっとしたご褒美が!
うれしそうに空を見るやまさんの視線の先には...

少しずつガスが取れてきて、うーっすらアルプスの稜線が!
雲の移り変わる姿、そこから覗く稜線にすでに大感動の2人♡

やま・せき「今ならもう何でもできそうな気がします!」

先頭を歩くガミ君がなんだか嬉しそう。笑
だって、10mのハシゴの登場だもんね〜!
2人にとっては第2関門だけど、面白そうでニヤニヤしちゃうよね!

わたしもはじめてこのハシゴを見た時は、長過ぎてびっくりしたもん。
で、下りってどうするんだろうって思った。笑

ガミ君に先に登ってもらって、上でサポートしてもらうことにします。
わたしはラストで、後輩2人の勇姿を写真におさめるのです!!

せきさん、少し怖がりながらもしっかり足場を確認しながら登っていきます。
や「せきさんあとちょっとー!がんばれーっ!!」
ってやまさんが一生懸命エールを送っています。

そして、やまさんもトライ!
真下から写真を撮ると、ほぼ垂直に掛かっているのがわかります。

や「あぁぁああっ...あと何段ですか?!」
おっかなびっくり、ゆっくり着実に登っていくやまさん。
せ「やまさん!あと5段!5段で立派なヤマンチュだよっ!!」
せきさんのエール、かわいいな。笑

ハシゴを登りきれば、焼岳がその姿をあらわ.........さない。笑
切り崩れた山肌に入り込むように、ガスが登っていく。
こんな雲の動きを見れるのも、曇りだからこそ。

ガサガサと笹を分けて登っていけば、焼岳小屋はもうすぐそこ。

恒例の、“小屋まで121歩”
さぁ、みんな何歩でつくかな〜?

小屋の前が雨で池状態に。
手前の茶色い建物がトイレなんだけど、わたしの121歩はそこでした。

ここでトイレ休憩と、エネルギー補給をして、最後の登りにとりかかる準備をします。
焼岳小屋のTシャツがカラーもデザインもなかなか可愛かったんだけど、結局買わずじまいだったな。

ちょっと休憩しているうちに肌寒くなってきたのでみんなジャケットを着用です。
本日も色かぶりがなくってとってもカラフルー♪

本当ならここで、右側に笠ヶ岳の素晴らしい姿が見えるはずなんだけど....
ごめんね...わたしが雨雷女なばっかりに...見せてあげれなかった...!!

焼岳展望台。
なんだけど、まっしろけなのでサクっと通過します。

ガスにのまれて前が見えません!
ここから一度くだって、そこから登り返して山頂へ。
その稜線もとっても美しいんだけどなぁ...ふひゃー
先頭を行くガミ君の姿が霞んでゆく...

このあたりを歩いていると、所々モコモコと苔のような植物が生えている一帯があります。
そこはもっと寒くなった時期でも枯れることはありません。
だってモクモクと、ここから湯気が立ちのぼっているのです。
火山である焼岳の、硫黄ガス。

展望台をくだりきると、少しの間ゆるやかな稜線散歩です。
まだ植物の緑がたくさんあるので、山頂まではまだもうすこしあります。
ガスで見えないあたりから緑はなくなり、ゴロゴロとしたガレ場がはじまるのです。

振り返れば、今まで歩いてきた稜線がガスの晴れ間に照らされて明るく光る。
ちょこっと上高地も見えています!

時折強い風が吹くと、ガスがとれて雲海のようになったり。
刻々と変化していく雲の姿はどれだけ見ていても飽きることはないですよね!
この移り変わりを眺めているのが好きです。

2人もきゃーきゃー嬉しそうに騒ぎながら、大自然の素晴らしい景色を写真に撮りまくる!
これだけ喜んでくれると、こっちまで嬉しくなっちゃう。

やま・せき「大感動すぎて、ここから山頂までこれからもう笑顔しかみせません!」
ちゅ『言ったな〜ちゃんと聞いたぞー!』
2人の笑顔がどこまで保つのか楽しみです。笑

ザックサイドにフランスパン(ロング)を装備しているガミ君。
なかなか素敵な写真!笑

さて景色を堪能したらあともうひと登り頑張らないと!
山頂は奥にうーっすら見える稜線を左にまいて登って鞍部についたら、そこからちょこっと岩登りしてゴールなんだけど.....

やま「ちゅーたさん!この見えてるてっぺんまで登ったら山頂ですか^^?」
ちゅ『ううん、あっちのうっすら見えてるほうのもう少し裏っかわのほうが山頂だよー』
やま「......え?」(ちょっとテンション下がるw)


さっき山頂まで笑顔しか見せませんって言ってたのに。笑
反応が面白すぎる!

いつまでも倒れたまんまの危険地域の看板。
ここからは火山ガスが多く噴き上がっているので、風によっては注意が必要です。

下の方は晴れてるんだけどな。
焼岳小屋の緑の屋根も、上高地を流れる梓川も大正池もよく見えてる♡
山頂方面はまっしろけすぎて、ゴールを目測で確認できませぬ。

ルートを上手く見つけることができず、ガレ場に苦戦する2人。
なかなか進むことができません。
でも前を見て方向を確認しながら、一歩一歩ゆっくりとしっかり登っていきます。

中の湯ルートとの合流地点についたらひとやすみ。
ここで2人を見てみるとすっごいたくさんの汗をかいて、息が切れていました。
その姿を見て、わたし猛反省。
もしかしたら2人は高所のガレ場歩きで緊張していたのもあって、ゆっくり歩いていたけれど精神的にも体力的にも思った以上に疲れていたのかもしれない...

これ以上体力消耗させたらダメだなと思って、2人の食料や水と必要な衣類などをわたしとガミ君のザックに詰めて、2人のザックはここに置いて山頂に行くことにしました。

さぁ、ラストスパート!

2人にとってこんな岩場の登りもはじめてです。
シューシューと音をたてながら噴気しているガスの横を通って、わしわし登ります。
2人が足場のわからないところはサポートしながら、着実に!
後輩達の手を掴むと、ふるふるしているのが伝わってきて...一生懸命頑張っているのが伝わってきて。
もう、わたし泣きそう。笑
2人ともあともうひとふんばり!がんばれー!!!!

そしてついに山頂へ!!!
やっぱりまっしろけで景色は何にも見えないけれど、最高の笑顔を見せてくれました♡♡♡
はじめての北アルプス登頂おめでとう〜!!!

さ!お腹空いたねっ!!
頑張った2人に、山ごはんはわたしとガミ君からのサプライズメニューです!

大きなお鍋が2つ、さて何のメニューでしょ〜?

ガーリックオイルとタンパク質でパワーを補給。
海老・タコ・マッシュルームの熱々のアヒージョっ!!

ウインナーたっぷりのほっこりあったかポトフ〜♡
この2つはガミ君がシェフで、料理できる男をアピール(?)してました。笑
そしてめちゃめちゃおいしかった...!!!

この他にわたしもタコライスを作ろうとしていたんだけど、量もがっつりあるので作るのはやめました。笑

シェフとアシスタント。笑
わたしアヒージョに塩こしょうして混ぜたくらいしかしていない。
そしてなぜか腰が入った同じポーズ。笑
ちなみに装備されていたフランスパンは、アヒージョのオイルをつけながら食べました。

後輩2人も山ごはんに大満足してくれて、もりもり食べてくれました!
山頂でパーティーみたいになっちゃったから変に目立ってしまったけど、2人の思い出に残ってくれたなら全然気にしなーい!!

そんな楽しい山ごはんタイムをしていたら、ガミ君と後輩達からわたしにサプライズプレゼントが!!
網膜剥離の快気祝いにと。
びっくりしすぎて、一瞬頭の中がまっしろけになりました。
そして嬉しすぎてハスキーで低めのわたしの声が高くなりました。笑

メッセージカードと、山の小説!!
これ、一生大切にする。
本当に本当にありがとう...!!!
まだ左目の腫れと視力が完璧には戻ってないけど、もう治ったような気がする〜!!!!!
(でも写真の左目、気圧のせいか腫れが酷くなって目が血走っていたらしい。笑)

ゆっくり山ごはんをしていたら、あっという間に1時間30分ほど経過していました。
美味しすぎて嬉しすぎて楽しすぎて時間経つのが早いよ〜!!

山頂で出会ったグループの方々とも楽しいお話をさせていただき、一緒に記念撮影もしちゃいました!
今度是非ご一緒しましょう!!
その時はわたし達が食料係をいたしますので〜♡笑
いつもロバ君と山に登っているという方の後にくっついて下山開始!

高所恐怖症のやまさんは、山側をがっちりキープ!
下が晴れてきたから高度感がわかってちょっと怖く感じるよね。ファイトっ!!

せきさんはガレのゴロゴロが苦手の様子。
でも下山の時には少し慣れて来たようで、自分でしっかりルートをみつけながら歩いていました。

そんな2人を励ますように、穂高方面が光で照らされて輝く。

と、思っていたらあれれ...雲行きが怪しいぞ。
そして嫌〜な湿った強い風が中央アルプス方面から吹いてきてる...

そしてポツポツと雨が.....!!!
灰色の雨雲が綺麗に層を作っている〜

雨にテンションが下がってしまったわたし達の横を、ジャングルクルーズ!って感じのものすごくアメリカンな外人さんが通りこして行く。
手には双眼鏡を持っていて、うきうきキラキラ目を輝かせながら登って行きました。笑

そして帰りの頑張りどころ、10mのハシゴ下り!
やまさんにとって1番の難所です。

高所恐怖症じゃないわたしにはわからないけど、きっとすごく怖くてすごく不安で苦しいんだと思う。
やまさんの息づかいと、震えてる体と、真剣な目でそれがすごく伝わってきて、降りるのを見守っているわたしも緊張して震えてしまう!
やまさんならできる、大丈夫、がんばって.....!!!

下からも見守ってるから絶対大丈夫!
いざという時はガミ君がクッションになってくれるから!!
ゆっくり慎重に、恐怖と戦いながら降りて行くやまさん。
だってほぼ垂直だもん...怖さも倍増だよね。

ハシゴをおりたあとは、みんなで歓喜のハイタッチ♡

そして見える上高地はもしかしてすっごく晴れている?

毎回来るたびに思うんだけど、上高地ルートの樹林帯の帰りはものすごく長く感じる。
ほんとに長い.....

誰かさんの食べ散らかしたあと。

雲の影が山に映るほどに、いい天気すぎる!

そして梓川を沿って歩きながら上高地バスターミナルを目指します。
いつ見ても、いつ来ても、梓川はとても美しくて穏やかな気持ちにしてくれます。
この澄んだ青の色がとても好き。

そしてバスターミナルに到着!!!
ここでビールやらを買い込み、荷物の整理整頓をしながらバスを待ちます。
バスのアナウンスで、
“渋滞が発生しているので2時間以上予定より到着が遅れることが予想されます。”と。
えぇぇぇーーーーー!!

そしてかんぱーい!!
もちろんこの前にBTで信州ビールやらを買い込んで呑んでいたのですが、呑みきってしまって。笑
途中のSAでアルコールを買おうとしたら
「高速道路なのでアルコールは販売していないんです...」と言われ。笑
そりゃそうか...!!
でも諦めきれないガミ君がビールテイストのノンアルコール、オールフリーをGetして来てくれたので、気分で酔うことができました。笑
ありがとう〜(・ω・*)!!!
SAでおやきやら串焼きやらパンやらめちゃくちゃ買い込んで食べまくったのでお腹ぱんぱんになりました。笑

お酒大好きな後輩二人は、珍しくビールを1缶を呑みきらずに爆睡していました。
ので、それをこっそり奪って呑みました。笑


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今回の山行は、後輩達にあわせてゆっくりまったり。
わたしの術後のリハビリにもちょうど良く気持ちよく歩くことができました。

それから、気付かされることも多々あって。
今回は本当にゆっくりだったので、息も乱れず汗もかかず、水も500ml飲みませんでした。
普段の自分のペースで歩いたら、汗と飲む水の量は多かったはず。
もしかするといつもの自分はオーバーペースなのかもと思ったり。
今後縦走などで長く歩く時は、もっと抑えるように意識して歩こうと思いました。

それから人を見守りながら登山するってことは、自分のメンタルにすごく影響しますね。
いつも1人や身内とだったり、自分より経験のある人や同じくらいの技量の人としか山へ行くことがなかったので、今回の山行は精神的な疲れのほうがが大きかったです。
これ以上ないくらい楽しい山行だったけど、何か事故があったらどうしようとか不安で心配で気持ちがめまぐるしく動いていました。
改めていつもわたしに山を教えてくれる方に感謝の気持ちがいっぱいになって、山岳ガイドをしている方々のメンタル的な強さに驚愕しました。

でもそんな気持ちがあったからこそ...


この2人の最高にハッピーで嬉しそうな写真が送られてきた時の嬉しさと幸福感は、わたしの最高の宝物になりました!!!!
またこれからも一緒にいろんな山に行って、たくさんの感動を一緒に共有できたらいいなぁと思います。

2人とも本当におつかれさま!
がんばって最後まで楽しく歩いてくれてありがとう。
ガミ君も急なお誘いだったのに、快く参加してくれてありがとう。
おかげでわたしも安心して歩くことができたし、2人にこんなに楽しい顔を見せてもらえることができましたっ!!!
サポート本当におつかれさまでした♪

今回のやまのぼりを通して、わたしの中でなんとなく何かが変わった気配があります。笑
考え方や感じ方がかわったというか...発見したというか。
それが何かはわからないけど、今後のやまのぼりがきっともっと素敵な物になっていくような気がするのです。



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