梅雨から逃亡大作戦!
関東甲信越地方が梅雨明けをしましたね〜!
途端に灼熱で蒸し暑のアチアチ地獄の日々となりまして.......
だいぶ更新がカメさん歩きで渋滞中のこのブログ...
5月
社山、岩殿山、大霧山
6月
棒ノ嶺
7月
霧降高原/小丸山、南八ヶ岳縦走
順番通りに進めたい気持ちは山々なのですが。
前回タイムリーに更新宣言をしたものの.....全然追いつかないぃぃぃぃ〜!!!
書きたいものから書こう。それでいいじゃない。
今回は6月の終わりの、梅雨との開幕戦の山旅の記録です。
今回は6月の終わりの、梅雨との開幕戦の山旅の記録です。
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6月の最後の週末。
天気予報は全国的に雨マークがついていた。
何度も何度も見返しても雨マークは消えず、ついには一度取り消された大荒れ警報が再び発令される悲しい現実...。
本当は北岳にテント泊をしに行く予定だったけれど、大荒れで強風なのであればテント張ってる場合じゃないし景色も見えないし、登っても修行なだけ.....。
何より危険が増している山にわざわざ行くのはよろしくない。
ってことで、かなり後ろ髪を引かれながら今回は北岳を断念しました。
ただ、せっかくみんな集まったのだから楽しまないともったいない!
今日は雨だし、みんなが大好きな温泉でまったりして、あわよくば翌日日帰り登山をしようと計画を変更。
とりあえず長野方面へと車を走らせながら温泉宿探し。
今回のメンバー全員が“日本秘湯を守る会”の宿のスタンプ帳を持っているので、当然のことながら秘湯の会に属する宿を探します。
宿の玄関先には水車がのんびりと回り、昭和初期のにおいがぷんぷんする味のある佇まいのお宿。
中に入るとプチタイムスリップをしたかのよう。
歩くとキシキシ鳴る廊下、風が吹くと木枠にはめ込まれたガラス窓が懐かしい音をたてる。
何とも言えない昔ながらの建物のにおい。
ここの温泉は宿のご主人の手作り。
宿から少し歩いたところに露天風呂があり、宿の中に内湯が2つある。
秘湯を守る会にはありがちな、混浴の温泉です。
赤錆色の鉄鉱泉で、源泉は冷たい冷鉱泉。
沢のせせらぎと樹々にかこまれて爽やか露天風呂。
虫も温泉が大好きなようで、蛾とか蜂が多めに入浴してるけど優しく救ってあげてください。笑
ニホンザルが本当に座れそうなくらいの大きさでした。
そろそろお昼ごはんの時間です。
本当だったら北岳で食べるはずだった食材達は宿の近くの河原で食べることになりました。
りんご兄さんとタチ子ちゃんが用意していてくれた美味しいお肉。
山求兄さんがじゅーじゅーお鍋で焼いてくれました♪
外で焼肉って贅沢〜♡
この他にも、カレーやパスタやウインナー焼いたり、パンを食べたり。
みんなで持ってきていた食材をもりもりお腹いっぱい食べました!
ちょっと食後の休憩をした後は、宿近くにある“妙蓮の滝”を見にお散歩です。
滝までは遊歩道を歩いて行くんだけど、あえて沢を渡渉してプチアドベンチャー!!
わたしがストックの代用として見つけた木の枝は、小さなきのこがいっぱい生えていたので、きのこの汁で手がべちょべちょになって気持ち悪かったです。笑
しっかりと歯の形状が残っていて、持ってみるとズッシリ重たかった。
鹿の角なら山で見つけることはあっても、こんな綺麗な状態の骨を見ることってはじめてだったので興味津々でした。
滝までの遊歩道は、温泉と同じくご主人の手づくりなんだけど.....
危うい!!笑
切り込まれた岩壁の間を勢いよく流れる水は迫力があって、その沢沿いに細く組まれて作られた遊歩道の危うさが冒険心をくすぐります。
インディージョーンズのテーマが脳内に流れてきます。笑
そして再奥にある妙蓮の滝。
20mほどある苔むした岩壁に囲まれ、力強くまっすぐに流れ落ちる。
岩壁の中をマイナスイオンたっぷりの風と水しぶきが旋回するかのように飛び、冷たくて気持ちいい。
流れ落ちる水の音が大きくて、声をはらないとみんなの声が聞こえない〜。
冬は氷爆の形が龍のようになるので、滝壺に龍神が住んでいると言われているそうです。
明日の山を決めなきゃね〜って言ってたのに、地図は広げてみたけれどそのまま寝てしまいました。笑
広げていた地図は南アルプスと八ヶ岳、天気があんまりなら宿から近い櫛形山の予定。
.............明日のわたしはいったいどこにいるんだろ。
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おはようございます!昨日の明日のわたしです。
先ほどまで南アルプスの麓の宿にいて、南アルプスと八ヶ岳の地図を広げていましたが、中央アルプスに参上しましたよ〜!!
木曽駒ヶ岳/2956m
中央アルプス(木曽山脈)の最高峰。
百名山、花の百名山、新日本百名山と、かなり成績優秀な才女。
千畳敷カールはダイナミックで美しく、夏にはたくさんの高山植物が咲き誇ります。
ロープウェイで2600m地点まで楽々に登れることもあり、多くの登山者や観光客が通年を通して訪れます。
宝剣岳/2931m
千畳敷カールを眺めると目立つ、尖った岩峰の宝剣岳。遠くから眺めると穏やかな山容の木曽駒ヶ岳よりもよく目立っています。
急峻な岩を登るので滑落事故が多いとのこと...
山頂にある高く大きな岩は1人立つのがやっとという狭さだけど、そこが本当の山頂だと言うのなら登らずにはいられない。
木曽駒ヶ岳とは対照的な男性的でアクティブな山です。
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朝起きたら天気が思いのほか良かったので、展望なしの櫛形山は中止。
北岳日帰りもよかったんだけど、出発が遅くて北沢峠に11時頃到着になってしまうのでやっぱり今回はナシ。
昨夜地図で見ていた八ヶ岳を横目に車を走らせ、辿り着いたのは木曽駒ヶ岳。
木曽駒ヶ岳はロープウェイを使ってピストンなら、宝剣岳に寄り道しても約5時間ほどのコースタイムなのでちょっと遅めスタートでも大丈夫。
駐車場から“しらび平駅”までは専用のバスで30分ほど。
ここからロープウェイを使って標高2612mの千畳敷カールまで一気に上がります。
...なので高山病にかかりやすい方は気をつけてくださいね!
この日は駒ヶ岳ロープウェイがリニューアルして1周年記念だったようで、ゴンドラの新しい名前のお披露目をしていました。
1号車が〈宝剣〉2号車が〈木蓮〉です。
お披露目式が終わったすぐのゴンドラに乗れてなんだかラッキー♪
(駒ヶ岳ロープウェイ 公式website)
新しい名前になってから初仕事のゴンドラは、意気揚々と登って行く。
後を見れば南アルプス。
北岳から間ノ岳にかけての稜線をじーーーーーっとみつめる。
あれぇ...晴れてるなぁ。
行けたかなぁ.....いやいや、晴れててもあっちは爆風で危ないよ。
って自分に言い聞かせる。
またいい時期を狙って行けばいいのだ。
そし目の前に広がる快晴の千畳敷カール!!
この景色を見た瞬間に、北岳が心の中からさようなら!
もうすでに気持ちは頭上に見えている宝剣岳の山頂へ向かっている。
木曽駒も楽しみだけど、岩峰の宝剣岳は本で見てからずーっと行きたかったのでかなり楽しみです。
11:45 スタート
帰りは16:00か16:30のロープウェイに乗れるように帰ってこなくちゃ。
山頂でゆっくりしたいから、木曽駒ヶ岳の山頂まではちょっぴり急ぎ足で行くことにしました。
この時期の千畳敷カールはまだ雪が残っていました。
雪が残るのはカールだけで、乗越浄土から木曽駒・宝剣の稜線には雪はありませんでした。
アイゼンなくても登れますが、下りが心配な人はこの時期は軽アイゼンやストックを忍ばせて行くといいですよ。
お昼で気温も上がり、太陽さんさんなので雪がじゅべじゅべで滑ります。
ところどころ夏道が顔を出していました。
太陽の光が雪に反射してとっても眩しい!サングラスをしてないと目が痛むほど。
思ったよりも急斜面のカールをぐんぐん登る。
後でどんどん小さくなって行くホテル千畳敷。
いつか山岳リゾートホテルに泊まってみたいなぁ。
山嫌いのくま太がOKを出してくれるのを夢見て....笑
カールも2/3ほど登れば完全なる夏道になりました。
見上げればわくわくするような岩塊が被さるように待ちかまえています。
カールはお花の宝庫!
過酷な山岳地帯に咲いているとは思えないほど可憐で可愛らしいです。
そこかしこに咲き乱れていて都会の喧噪で濁った目が癒されます!
気温は低くないけれど、カールの風は強く冷たくて体感温度が下がっていく。
バタバタとはためくシェルのコードをぎゅっと締める。木曽駒ヶ岳、宝剣岳への唯一の頑張りどころはこの千畳敷カール。
頑張りどころといってもキツくないしあっという間に登りきってしまいます。
しかも、楽しいなー!!って思える登りなので辛いこと一切なし。
乗越浄土に出ると、さっきまで聳えていた岩たちはどこへやら、景色が一変。
穏やかに広がる稜線は神聖な雰囲気を持ち、今日は爽やかな青空でまさに“浄土”という感じ。
乗越浄土から近い赤い屋根の小屋は“天狗荘”青い屋根の小屋は“宝剣山荘”です。
天狗荘の後に見えるピークが木曽駒ヶ岳までの稜線の途中にある中岳。
天狗荘からフラットな石ころ道を歩いてくると中岳の分岐ポイントに到着です。
中岳は山頂を通過して行くルートと、巻き道ルートが選べます。
まずはピークハンティング!
写真で言うと正面にのびるルートが山頂コースです。
ハイマツの間からシャクナゲが遠慮がちに咲いていました。
足元にも可憐な高山植物がたくさん!!
そして中岳へ到着。
ピークはここをちょっと上がった岩の上。
中岳から見た木曽駒ヶ岳。
青い屋根の小屋は駒ヶ岳頂上山荘。
テントは80張ほどいけます。
とにかくフラットだし、千畳敷カールから登ってすぐと条件のよすぎるテン場です。
広いしのんびり山の夜を楽しみたい時はいいかもしれないね♪
中岳山頂から少しおりたら、木曽駒までは緩やかな登り返しです。
このあたりはまだ風が強くて、雲がびゅんびゅん流れて踊っていました。
まっしろにガスったと思えば一気に視界が晴れたり。
ずーっと見ていても飽きないねぇ。
緩やかと言っても、大きな石がごろごろしています。
ザレザレの道は大嫌いだけど、石ごろの道は楽しくてぴょんぴょん跳ねるように足が動くから好き。
そして眼下に現れた頂上木曽小屋は屋根にばっちり自己主張。
13:00
千畳敷をスタートして1時間15分。
中央アルプスの最高峰、2956mに到着です。
この山脈はいずれも3000mにちょっと届かない、謙虚な山のみなさんが身を寄せあっています。
山頂に着く頃には風もだいぶ弱まっていて、雲も停滞するように。
そのおかげでちょっぴし雲海風になっていました。
雲に隠れた御嶽山。
雪はほとんど融けていて、噴煙も穏やかな様子。
現在は7合目までの登山道が規制解除されています。
時期をみて、いつか行ってみたいと思います。
コンパクトだけど男らしい山。
見てるだけでどきどき心がときめく〜!!!
男前な宝剣岳をアップで。
なんだかステゴザウルスの背中みたいだねぇ♡
夜になったら、月の光を浴びながらホウケンザウルスがお散歩してるのかな。
あっという間に木曽駒から、天狗荘/宝剣山荘まで戻ってきました。
これから宝剣岳へアタックです!
時間もあればピストンできるので、ここにザックをデポして行きます。
宝剣岳の登りはこんな感じで、大きな石や岩をガシガシ登って行きます。
鎖もしっかり取り付けられているけれど、掴みやすい岩がたくさんあるから鎖いらず。
夢中になって登れる岩ごろの道は大好き〜♡
遊び心をくすぐるより道したくなる岩がいっぱいで、なかなか先へ進めないなぁ。笑
ルートから外れたところは浮き石も多いので、足元に充分注意してくださいましね!
隠れてる(つもりの)わたしを見つけたりんご兄さんは変則岩登りルートで先回り。
しかもすでに山頂岩の上。笑
タチ子ちゃんはこれから岩のトラバース。
下はスパッと落ちているけれど、鎖も足場もばっちりなので問題なく通過できますです。
そしてわたしもついに.....!!
本や他の方のレポを読んで、山頂岩に登れるかなぁ〜って不安でドキドキしていたんだけど、取り付いてみたら案外すちゃっと登れました。
ここは下りる時の最初の足がかりになるところが結構下にあるので、股関節をぐいーっとのばして下りました。
手足のリーチの短い女子は関節を柔らかく!!
はじめてからだの柔らかさが役に立った瞬間でした。笑
宝剣岳の山頂標はプラカードタイプで、日によって置いてある場所が違うようです。
この日は山頂岩の上にありました。
宝剣岳から眺める中岳と木曽駒ヶ岳。
広い稜線が続く、穏やかで優しい印象の女性的な山容なんだね。
わたし達が帰るのを待っていたかのように、突然雲がもくもく湧きはじめました。
帰りのカールはまっしろけ。
雪の斜面をかかとで滑り降りる方法のレクチャーを受けながら、わーわー楽しくおりました!
おかげで靴下がびっちょんこです。
千畳敷について振り返ると、山頂はガスに飲み込まれていました。
ほんの少し前にいた宝剣岳ももう見えない。
さっきまであんなに青空だったのが嘘みたい。
ベストタイミングでやまのぼりができてよかったぁ〜♪
そして16:20下山完了!
あとは来た時と同じで、ロープウェイとバスに乗って駐車場まで戻りました。
駐車場近くにあった温泉で汗を流して、“明治亭”のソースカツ丼を食す!
すっごく大きくて蓋が閉まってなかったよ。笑
信州豚のお肉はおいしかったぁ。
あんまり動いてないのに、がっつりカロリーとり過ぎかねぇ。
まぁいっか〜美味しくて幸せで、みんな笑顔だし!
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梅雨の襲来から逃亡大作戦の今回の山旅は、わたしたちを青空が迎えてくれました。
360度ぐるっと見回した山の中でも、1番天気が良さそうだったのは木曽駒ヶ岳。
わたしの山への愛が届いたのかな。笑
一緒に旅したりんご兄さん、タチ子ちゃん、山求兄さん。
とーっても濃厚で楽しくて幸せな時間、山のにおいや景色、想いを共有してくれてありがとう!
さぁ梅雨明けだ!本格的な夏山シーズンがはじまるよ!
これからのシーズンもたくさんの出会いと、冒険と感動が待っている!!
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○コースタイム
1日目
千畳敷(11:45)---乗越浄土(12:20)---中岳(12:30)---木曽駒ヶ岳(13:00)-昼ごはん60分-(14:00)-中岳巻き道---宝剣山荘(15:00)---宝剣岳(15:20)---宝剣山荘(15:45)---千畳敷(16:20)
○アクセス
菅の台バスセンターから路線バスで“しらび平”下車(約30分)
しらび平からロープウェイで“千畳敷”(約5分)
※バスセンターからしらび平の往復バスとロープウェイ往復チケットは3900円
※バスセンターからしらび平まではマイカー規制です。
しらび平からロープウェイで“千畳敷”(約5分)
※バスセンターからしらび平の往復バスとロープウェイ往復チケットは3900円
※バスセンターからしらび平まではマイカー規制です。
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