反逆の快晴〜!
親子忘年山行、2日目の朝です。
深夜に一度だけ、風の音で目を覚ましました。
ガタガタと窓を揺らして、ヒュォーと低く風が音を出していました。
......外、寒いんだろうなぁ...
昨日みたいにガスってないといいんだけど....。
朝食の時間は6時。
その前にテルモスにお湯を入れるべく、1階に下りてきました。
1階はすでにストーブが焚かれてすごく暖かい。
丹沢は水場が少ないので(でも沢登りのメッカなんだよ)、基本どの山のどの小屋でも、水は自分で持ってくるか購入する事になります。
小屋で購入できるので、わざわざ重い思いをしなくてもいいと思います。
わたしはケチくさいので2人分の2日分として食事分混みで2.5ℓ持参しました。笑
冬だからちょっと少なめです。
(水分摂取量には差があるので、ご自身で量を見極めて下さいね^^)
am6:00
朝食の時間です〜!
食堂前にある、みやま山荘の守り神のお不動さま。
しっかり山荘名物の炊き込みごはんが盛られてる〜!!笑
炊きたてほっかほかの炊き込みごはん♡
おかわり自由だからいっぱい食べるべし!!
できる事なら行動食のおにぎりにして持って帰りたい...笑
丸麩の入ったお味噌汁、切り干し大根、オクラのお浸しと、山くらげかなぁ...美味しかった〜!
朝からお腹ぱんぱんで大満足!!
丹沢山からはご来光が見れませんが、朝焼けの空と、樹々がつくる切り絵のような綺麗なシルエットを見ることができます。
昨日は見えなかった富士山も、今日はばっちり見えてるよ。
お天気よさそうだ〜!
am6:35
みやま山荘のスタッフの方にご挨拶をして出発〜!
キンと冷えた冷たい風が鼻を刺激する。
ムズムズ......ぶぇっくし!!
淡いパープルに色付く空に、雷みたいにジグザグ弾ける枝のシルエットが映える。
さぁ、まず目指すは蛭ヶ岳!
ここから3.2km、コースタイムは1時間50分ほど。
見晴らしの良い稜線がずーっと続く。
ぴゅーぴゅー冷たい風が吹き付けて、すっごく寒い。
昨夜は気温がマイナス10度まで下がったそうで、早朝の気温はマイナス6度でした。
わたしはまさかのショートパンツで来てしまったので、脚が冷える〜
防寒に持ってきたレッグウォーマーを最大限に伸ばして履いています。笑
朝焼けの富士山。
日本一の山が、こんなに立派な独立峰っていうのは奇跡としか思えない。
淡く柔らかく徐々に赤みを増していく空にくっきりと存在する姿は、なんだか嘘みたい。
雪化粧をした富士山を見ると、年末年始感がぐっと強くなるね。
新春カレンダーにしてしまいたいくらい。笑
目指す蛭ヶ岳までは下って登って下って登って。
まだまだここは東丹沢、きっちり整備が行き届いていて階段だらけ。
安全なんだけど疲れるんだなぁ。笑
さぁ、頑張って行きましょ〜!!
街が靄にうっすら浮かぶ。
慌ただしくたくさんの人が行き交っているんだろうなぁ。
それに比べてここは、わたしと母のふたりきり。
時間が止まったみたいに静かな朝を迎えられて、とっても贅沢をしています。
モルゲン丹沢〜!
照らし出される樹々は白くお化粧をしていません。
残念ながら期待していた霧氷パラダイスは拝めなさそうです。
気温は低くて風もあるけど、霧がなかったようです....
振り返ると丹沢山のうしろから太陽が出てきました〜!
太陽の光を受けて、キラキラと輝く笹原。
「あったかいねぇ〜。おひさまもっともっと〜!」と母が太陽に話かけていました。
太陽に背中を暖められながら、笹の稜線をてくてく。
斜面に横切るうにょうにょした線は鹿の歩いたあとです。
この日もここに4頭ほどいました。
丹沢は鹿の食害が酷くて色々な対策をとっているけれど、バランスよく共存するのは中々難しいんだね。
出来たての繊細な霜柱。
空に投げると、ふわっとキラキラ舞いました。
丹沢の稜線に水場があるなんて知らなかったなぁ。
東丹沢は有人の山小屋もあって水場もあるけど、西丹沢って避難小屋だけだし水場もなくて。
東西の差が激しいなぁ。笑
そのかわり西丹沢はありのままの自然が濃厚で(崩壊地も多くてワイルドだけど)、静かな山歩きができるんだよね。
お不動さんから少し行くと、富士山が正面に見えるようになります。
ここまでくれば蛭ヶ岳まではあと半分ほどの距離。
1番大きく見えているのが檜洞丸。
まだまだ先は長いぞ〜
途中にゅるんと巻いた面白い木もありました。
細いカタツムリか。
鬼ヶ岩ノ頭で富士山ヤッホー!
去年の自分を見返すと、宝剣岳のてっぺんの岩やら五丈岩やらその他名も無い岩を登っていて、高い所が好きなんだなと.....バカと煙りは高いところが好きなんだなと。
去年は五丈岩が1番怖かったよ〜
蛭ヶ岳方面から登ってきた方に『寒くて鼻水がたれて光っちゃいますね〜!』と話しかけたら、「ブログを書いていますよね!」と返され。
鼻水なんかの話題をしてしまい、微妙に気恥ずかしい空気が流れました。笑
Kenさんもブログを書いていて更新が渋滞中とのこと...2016年はお互い頑張りましょうね!笑
(Kenさんのブログ→Kenの遊々気まま日記)
鬼ヶ岩ノ頭からの下りは鎖も設置された少し険しいところ。
岩できゃっきゃ遊んでるわたしを放置して、さっさと先へ進む母。
前に見えるこんもりを登り切れば蛭ヶ岳。
登ったり下ったりフラットだったり....どんだけ飴と鞭の山なんだ...笑
景色がいいからキツいのに、キツいのをすぐ忘れられる。
最後の登りは階段で。
階段は辛いけど後を振り向いてみて!
稜線がずーっと続いていて、気持ちがいいよ〜!!
(母いわく、見ている分には気持ちいいのよ。とのこと。笑)
山頂手前でプチ霧氷〜!!
でも違う.....わたしが見たかったのはこれじゃない...もっと...もっとだ!!笑
霧氷パラダイスは時期を見てどこかしらにリベンジしに行かなくちゃね。
am8:30
蛭ヶ岳に到着〜!!!
360度ぐるっと大展望のいいところです。
蛭ヶ岳/1672m
丹沢山塊の最高峰、蛭ヶ岳。
ちなみに神奈川県の最高峰でもあります。
ぐるっと大展望が望めるところからしても、丹沢山より百名山らしいのになぁと思ってしまいます。
どの登山口からも基本コースタイムの登りで5時間以上はかかるので、日帰りは健脚者向け。
山頂は広くて大きなベンチもいっぱいあります。
蛭ヶ岳山荘でバッヂを買ってトイレをお借りしました。
トイレがものすごく綺麗、清潔、うれしい!!
内部はこんな感じで、大部屋でみんなで雑魚寝スタイル。
奥のほうに小部屋があったので個室対応も可能なのかもしれません。
入口にはつららが...
シザーハンズもしくはウルヴァリン。
そいでは、檜洞丸までレッツゴー!!!
ここから先はちょっと注意が必要のようです。
まず下って、手前の尾根を左端まで登って下りて登って。
そこから更にアップダウンを繰り返して右奥の檜洞丸まで行きます。
危険箇所とされているところには比較的鎖も設置されていて安心感があります。
ただ丹沢山〜蛭ヶ岳よりも岩が露出しているところが多く、急な下りや痩せている箇所があるので、下る時には注意です。
(以前歩いた、西丹沢の檜洞丸から犬越路までの道のほうが危険だなぁと感じました。)
蛭ヶ岳を下り切って振り返ったところ。
実際にこの場所で振り向くと、あまりの激下り加減に「ふへへ...」と変な笑いがこみ上げます。
何度繰り返したかわからないほどの、あまりのアップダウンの多さにバッテバテの母。
段々イライラしてきて、目の前に落ちていた木の枝に怒りをぶつけるかの如く投げ飛ばしていました。笑
いつもコースタイムぴったりくらいで歩く母だけど、今日は徐々にペースダウン。
偽ピークが多すぎて心が折れてしまったそうです。
「母さんもうここには来ない...蛭ヶ岳まででいい...景色は最高だけど、登ったり下りたり...もう。長すぎるのよ.....。」
背後から負のオーラを纏った母の不満が溢れています。笑
これはヤバい、早く休ませないといかん。
『ちょっと休む?甘いの食べる?』
「いい。歩く。」
ふ・き・げ・ん!!!笑
青ヶ岳山荘はまだか!檜洞丸はまだか〜!!!!!
真っ青でまっさらな青空に癒しを求めて。笑
巨大すぎる猿の腰掛けに気持ち悪くなって。
神ノ川乗越でひと呼吸。
檜洞丸まで1.9km、まだ距離も登り返しもたっぷり控えています。
やっと檜洞丸のピークが目の前に!!
...と思いきや、これじゃない。全然これじゃないから。
珍しく、ちょっとわたしも辟易してきました。笑
わたしがそう思うってことは母は100倍そう感じているはず.....笑
やっと.......!!!
このルートを歩くみなさん、辟易してもこうやって空が見えてきたらもうすぐですよ!
やったぁ〜!
青ヶ岳山荘に着いた〜!!
豚汁うどんが名物メニューなんだけど、まだ食べた事がないから次回食べよっと。
小屋のお母さんとお話をして、オリジナル缶バッヂを購入しました。
大きめのこたつがいい感じだね〜!!
宿泊者全員で体を小ちゃくすぼめながら、ぎゅうぎゅうでこたつに入っておしゃべり。
想像するだけで楽しそうだなぁ♡
ここは泊まってみたい小屋リストに追加です。
山荘前の階段にはこんな遊び心も。
バテて下を向きがちな登山者を励ましてくれる粋なはからい。
歩いてきた道を振り向けば、大きく存在感のある蛭ヶ岳、なだらかな丹沢山、塔ノ岳。
丹沢は本当に関東近郊とは思えないような縦走感が味わえる。
アップダウンが多くて、アルプスを歩くより地味に疲れる気がする。
ほら、ここを登ればもう山頂だよ〜
檜洞丸に到着〜!
ここに来るのは2回目で、1回目は去年の1月に犬越路避難小屋に泊まりにきた時。
(2015年1月11.12日 西丹沢縦走避難小屋泊)
あの時は檜洞丸〜大室山〜加入道山〜畔ヶ丸を巡って、今回は歩いていなかった塔ノ岳〜檜洞丸が繋がり、東丹沢と西丹沢が繋がった〜♡
今年は畔ヶ丸〜菰釣山〜三国山あたりまでを歩いて、丹沢エリア拡大を目指そかな〜!
檜洞丸は樹林に囲まれ展望がありません。
山頂は広くて、テーブルベンチがたくさんあるので休むにはうってつけです。
樹々の隙間から西丹沢方面。
大きく見えてるのは大室山かな?
さてと、とりあえず腰を下ろしましょ。
お昼ごはんを食べて、エネルギーチャージしなくちゃ!
まずは大好物の大福から。
いつもは豆大福、草大福、苺大福がスタメンなんだけど、はじめて出会った山崎パンのごま大福.....この子がいきなりエースに躍り出ました!!
すっごく美味しい...すっごくモチモチ...そしてほのかな胡麻の香ばしさ。
今年は飽きるまでこの子が行動食に追加されることでしょう。
それから切り株〜!
って、ほんとの切り株じゃなくて“森のきりかぶ”っていうパンです。
母がパン屋さんで選んできたイチオシ(多分)のパン。
歩かずvip対応のヤギ太郎は余裕の表情でこちらを見つめています。
胸に付けているバッヂはくじゅう連山最高峰“中岳”のもの。
秋に行く予定だった九州やまのぼりに行けなくなったわたしの代わりに、ヤギ太郎だけ行ったんです。
中岳のバッヂはヤギ太郎の勲章。
九州進出の先を越されてしまいました。笑
お腹を満たしてエネルギーチャージできたら、ゴールの西丹沢自然教室を目指して下りましょ。
綺麗な青空に樹々のシルエットが綺麗に映って気持ちいいなぁ。
木道を歩くと、登山靴のソールがコトコトとリズムよく心地いい音を出す。
木道が終わったあとは急坂の下り道。
ザレているのでスッテンコロリンしないように気をつけて!
崩落している箇所もあるのでご注意を。
※カメラのバッテリーが切れそうだったので、檜洞丸から西丹沢自然教室までの写真はほどんどなし。
pm14:35
ゴーラ沢出合い。
ここを渡渉して対岸にでたあとは、疲れた脚に優しいフラットルートになります。
急な下りももうおしまい。
最後にボチャンしないように気をつけて渡ります。
渡渉してから先は、フラットフラット〜!
暖かい陽射しを浴びながらのんびりゆったり歩けます。
やっと歩きやすい道になったので、母の口数も徐々に回復....ほっ笑。
ここにはミツマタがたくさん群生しています。
暖冬の影響からか、春と間違えて咲きそうな子がチラホラ......
まだ早いよ〜っ
3月からの春めきハイクに君たちは残っててくれなきゃ困る。
pm15:10
やっと終わりだね、おつかれさま〜!
「体力無くなってきちゃって情けない...文句ばっかり言ってごめんね。」と言う母ですが、休憩抜きのコースタイムだけで言えば、+1時間。
タフだし、歩くのが早いほうだよなぁと思います。
いっぱい歩かせちゃってごめんね〜!
また懲りずに付き合ってね♡笑
西丹沢自然教室のバスに揺られながらのんびりと、新松田駅まで戻ります。
帰りは母と博多居酒屋で打ち上げモツ鍋を食べてパワーチャージをし、ニンニク臭くなりました。
面白くて楽しくてすっとこどっこい(愛をこめて)、だがしかし頼りになる母との山旅。
終始笑いっぱなし.........ちょっと無言になったところもあったけど、素敵な山納めの2日間でした。
2016年もたくさん一緒に歩こうね。
いつまでもお互い健脚でいましょう〜!!
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○コースタイム
1日目
戸沢(9:45)---天神平分岐(11:05)---花立山荘(11:35)---塔ノ岳(12:20〜13:40)---丹沢山(14:50)
※休憩1時間30分を含め、計5時間5分(ねずみの母タイム)
2日目
みやま山荘(6:40)---休憩舎(7:20)---蛭ヶ岳(8:30〜8:55)---檜洞丸(12:10〜12:50)---ゴーラ沢出合(14:35)---西丹沢自然教室(15:20)
みやま山荘(6:40)---休憩舎(7:20)---蛭ヶ岳(8:30〜8:55)---檜洞丸(12:10〜12:50)---ゴーラ沢出合(14:35)---西丹沢自然教室(15:20)
※休憩1時間30分を含め、計8時間20分(ねずみの母タイム)
○アクセス
行き/戸沢(キャンプ場の駐車場あり)
帰り/西丹沢自然教室からバスにて新松田駅
※西丹沢自然教室〜新松田駅の時刻表→富士急湘南バス
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