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2015年10月5日月曜日

2015年7月28~31.8/1 裏銀座縦走+雲ノ平.高天原4泊5日(2日目後編)【北アルプス】


2日目の後半、水晶岳からの続きです。
水晶岳で雷鳥の親子に目を奪われながら、水晶小屋へと戻ってきました。
ここで休憩がてらフルーツジュースを飲んで、小屋のスタンプを山の思い出ノートにぺったんこ。
いつも持ち歩いている小さいノートには、山のスタンプや出会った方の事や出来事を書くようにしています。
あとで見返すと、写真を見返す以上に鮮明に山であった事が思い出されて面白いの。
真冬とかだと、手が震えてたりして自分でも読めなかったりするんだけどね。笑

水晶小屋からワリモ岳と祖父岳の分岐点を目指して、アップダウンのない快適な稜線を楽しみます。
広くて長くてゆったり雄大で、とっても気持ちいい。
ピークに着いてもまだ次のピークがたくさん連なってて、どこまで行っても山の中なのが最高にしあわせ。

向こうに薬師岳がででん。
ここを沢沿いに下りて行くのが高天原温泉への最短ルート、岩苔乗越の道。
でもこれは明日再び高天原温泉から稜線に戻ってくる時に使うので今日はスルー。

am10:50 ワリモ北分岐

まっすぐ行けば鷲羽岳・双六岳方面の裏銀座縦走ルートだけど、それは明日。
今日は裏銀座縦走のルートからちょっと離脱して、雲ノ平と高天原温泉へヨリミチ!!

岩苔乗越の分岐で、「もうこんなに水いらないなぁ、捨てちゃおうかな〜」って声が聞こえたので図々しくもいただいちゃいましたの図。笑

手持ちの水があと1リットルしかなかったので、水を汲みに行こうかどうか迷っていたのです。
水をくれたお姉さんの脇の下に“水場マデ5分”って書いてあるでしょ、でもこれが結構な下りで。笑
登り返すのも面倒だなぁ...汲みに行くのやだなぁって思っていたので、ラッキーでありました!
お姉さん、たんまり1リットルも分けてくださりありがとうございました!
水を入れ替える時に、俺が持っててやるよってお手伝いしてくれたお父さんもありがとうございました!

水場付近からみた祖父岳。


祖父岳までの道はどこを見てもぐるっと山に囲まれていて、山に登りに来たっていうより未知の島を探検しにきたみたい。

am11:35 祖父岳

雲ノ平のおじいちゃん、祖父岳に到着〜!
左後にはさっきまでいた水晶岳がどっしり。
(ヤギ太郎の首がぐえーってなってる。笑)

だだっぴろくて荒涼としている祖父岳の山頂。
パンを齧りながら、ケルンの日陰でしばしおやつタイム。

ここでは写真を撮ってくれた方と2人きりで、色々とお話をしました。
その方は奥さんを亡くしてしまって、だけど奥さんと巡ったたくさんの山々を今ひとりで順番に歩いていて、それが今の生きがいなんだよと教えてくれました。

山にはとてもたくさんの人がいて、そのひとりひとりが何かを抱えたり求めたりしてここにいる。
その人と人がその場所で出逢って、こうやってお話をする事、少し踏み込んだ話までできてしまう事、そんな街では絶対ありえないような事が山ではあったりするから不思議だ。
みんなそれぞれ心が解放されているからなんだろうなぁ。

今はひとりで歩いているこの人は、ひとりだけどひとりじゃない。
心にいつも奥さんがいるからね。
この旅も、これからの旅も、自分のペースでのんびりと歩んでいってほしいなぁ。

祖父岳から雲ノ平までは石ゴロのザレ道。
これがまた結構すべる。
しかも目の前には雲ノ平の平べったい台地が見えるから、目線は足元じゃなくてそっちに行きがち。
ひとりで歩いててザザーーっと滑って転ぶと恥ずかしいから、意地でも転ばないぞと気合いが入りました。笑

この日はお昼くらいから雲が多くなってきて山にかかるようになってしまいました。
特に黒部五郎岳と薬師岳には暑く黒い雲がかかりはじめてしまって残念でした。

木道が始まれば、雲ノ平のふところに潜り込んだも同然です。
ウンウン、雲ノ平っぽくなってきたね、なんだか本でしか見たことなかった憧れの秘境だったので、ここにいることが嘘みたいに思えてポカーンとしてしまった。

すごいね、雲ノ平。
さっきまで山らしい道を歩いて、山の中にいる感じがとっても強く感じられていたのに。
山の中っていうより、麓の牧場に遊びにきたみたいだよ。笑
すごく穏やかで、ここだけ時間の流れがもっともっとゆっくりに感じられる。

ここを歩きながら、母さんがここに来たらものすごく喜ぶだろうなぁって思ってた。
尾瀬みたいだけど、植物はもちろん風の匂いが違う。
瑞々しい湿原の匂いじゃなくて、ハイマツのなんともいえない甘くて鼻に残る独特な匂い。
周りを囲む山たちの標高が高いから、景色もとってもダイナミック。
いつか一緒に来れたらいいね。

木道はどこまでも続くよ。
雲ノ平山荘が祖父岳のころからズーっと見えてるのに、全然辿り着かない不思議。

でも、もうすぐ!!

pm12:40 雲ノ平山荘

のんびり景色を眺めながら、やっと到着した雲ノ平山荘〜!
たくさんのハイカーさんで大賑わい♪
雲ノ平山荘はおしゃれな音楽が流れていて、雰囲気のあるおしゃれなスタッフさん多数でした。
美味しいケーキが食べれるって聞いていたから寄って行きたかったけど、混んでいたのでバッジだけ購入して先を急ぐことにしました。

今回は欲張っちゃってササっと歩くことしかできなかったから、今度はゆっくり泊まりにくるね!

山荘前の分岐から、高天原へ。

ハイマツの斜面を登り切ると薬師岳がとっても大きく、すぐそこに見える。
雪渓が融けた水面に空が映っていたりして、きれい。

なんだかモケモケしている。

ほっそりと木道も続いていたりして、雲ノ平の余韻を楽しめる。
“雲ノ平 奥スイス庭園”っていう名前が付いていました。

気持ちの良い眺めと道はここまで。
この木道の突き当たりから、怒濤の下りがはじまるのです.....。
高天原温泉のある約2000m地点まで、森の中を延々と下りて行く。ひゃー

こんな木道が出てくるまで、ひたすらじゅべじゅべドロドロの悪路でした。
鬱蒼としていて人もいないし(誰もいなかった)、案外急だし。

梯子もいくつかありました。
(このルートは、気持ちのいい稜線をずっと歩いてきた身には辛くて写真がほとんどない。笑)

薬師沢と高天原の分岐が見つかったら、ちょっと気分もマシになる。

ジャングル。

午前中に登った水晶岳があんなに高く.....
あそこからこんなところまで下ってきましたですよ....温泉に入りたくって。
でも、明日あそこまで戻るために、また登るんだなぁと思うとちょっぴり気が滅入るので考えません。

雲ノ平に泊まっている人で、高天原温泉に日帰り入浴しに行く人が結構いるみたいなんだけど......わたしには考えられません。
だって温泉入ったあと、悪路の登りを3時間なんだもん。
絶対やだよー

すっかり森の下りに心がヘコたれたころ、さらさらと綺麗な沢が足元を流れるようになります。
やっとホっとできる!
悪路でドロに汚れた靴をぱちゃぱちゃ洗いながら進みます。
※悪天時は渡渉できなくなる事があるので注意が必要です!

ニッコウキスゲ。

美味しそうな水草みたいな草。

ぽわぽわなワタスゲ〜!!!
癒される〜
また楽しくなってきて、すっかり先ほどまでの森の下りのことを忘れてしまいました。
単純な性格でよかったよかった!笑

森林限界よりずっと下まで下りてきたので、背の高い樹々や、見慣れた草花がそこかしこに咲いてる。
なんだか気分は下山完了!っていう感じです。

pm15:10 高天原山荘

高天原山荘に到着すると、野口五郎小屋で一緒だったKさん夫婦もいらっしゃいました。
別ルートだったけど同じタイミングでゴール!
お2人とも、おつかれさまでした〜♪

受付をして通されたのは1階の2段ベッドの大部屋。
この日は2階のブチ抜きの大部屋は男性&男女ペアの方々、1階を女性グループ&女性ソロの方と割り振っていたようです。
ラッキーな事に、わたしは2段ベッドが2つ繋がった4人部屋のような仕切りカーテンのある場所を1人で使わせてもらったので、昨日に引き続き個室待遇でした。
荷物も広げっぱなしにできるしノビノビ使えて最高でありました♡

さて、温泉へ向かいます!

温泉までは行きは下りで15分ほど。
帰りは登りなので約20分かかります....道はこんな感じでわさわさしているし、石がコロコロしているところもあるのでサンダルで行かない方がいいと思います。

途中何度か細い沢をぴょんと越えます。

薮に囲まれた道を進むこと15分、ついにたどり着きました。
ここが秘境の秘湯、高天原温泉。
すでに数名の男性が沢沿いの露天に入っていました。気持ちよさそ〜!!

高天原温泉/2100m
日本一遠い温泉と言われる高天原温泉。
北アルプスの最奥に位置するので、どこからスタートしても普通に歩いて約13時間ほどかかるので日帰りで行く事は難しい。
そのため秘境とも秘湯とも言われています。

沢沿いに混浴露天が2つと、囲いをされた女性風呂が1つあります。
脱衣所は特にないので自然の中で開放的にすぽーんと脱ぐしか無いです。
もちろんシャンプーなどは使えないので、温泉にゆったり入るだけになります。

向こうに見える囲いの場所が女性風呂。
その横に混浴露天があって、簡易脱衣所(屋根があるだけ)があります。

もうひとつの混浴露天。
露天は対岸にひとつずつあるので、裸で渡渉する感じになります。笑

せっかくなので混浴露天におじゃましまして。
(入る前に「そっちにおじゃましまーす!」と一声叫びました。笑)
どちらの露天も2〜3人はいったらいっぱいになるくらいの大きさです。
温泉成分は不明のようですが、白濁で硫黄っぽいにおいが強く源泉はかなり熱めでした。
熱いので長くは入っていられないので、たまに沢で足を冷してクールダウンしながら。

温泉らしくケロリンの桶が置いてありました♪


女性風呂はこんな感じ、6人くらいは一緒に入れそうな広さでした。
もちろんここでもまったりと入浴。
長湯しすぎてのぼせそうです.....笑

女性専用は囲われているので、着替えはここでゆっくりできます。
そして着替え時に発生した問題.......ぱ!着替えのぱんつが....ない!!!
まさか盗まれたか?!(それはない)

予定では、高天原温泉に入ってすっきりさっぱりしたらパンツと服を着替えて最終日までしのぐというプランだったのですが、まさかの緊急事態。
わたしといえどもさすがに1回くらいパンツは替えたい。
ので、温泉からちょぴっと下ったところの沢でじゃぶじゃぶパンツやら手ぬぐいやら靴下やらを洗濯しました。
沢があってよかった.....!!!
そして乾燥室でてぬぐいに隠してしっかり乾かし、とても清々しい気持ちになりました。

※着替え事情は人それぞれだと思いますが、縦走時パンツ毎日替える派の方がこれを読んで気分を悪くしない事を願います。笑

温泉だからなのか、高天原山荘にはお酒の種類が多め。
特筆すべきはビール1リットル/1300円とビール2リットル/2300円ってところ。笑
500mlで800円だから1リットルで買えば300円お得だよ。
でも1人で1リットル飲むとしても、飲んでるうちにぬるくなっちゃうから高くついても500mlを2回で買った方が美味しく飲めるね...。
グループで来てる人は2リットルをシェアして飲めるからお得になっていいな〜とか、無駄に計算をしてしまいました。笑

2リットルビールだよー!
北アルプス最奥の秘境の温泉のあとのビールは最高であります!!
(1リットルと2リットルはアサヒビールだよ)

ビールを飲みながら早めの夜ごはんを食べましょう。
今日のごはんは棒ラーメンの麺でわかめうどん風。
ヒガシマルのうどんスープで味付けすれば間違いないのです。うまー
(缶ビールはモルツでした)

小屋の夜ごはん。
外で自炊をしていたわたしは、食堂の中をじーっと外から覗いていました。
それを見ていた方が「ごはんの写真、撮ってきてあげようか?笑」と気を利かせて撮ってくれました。
覗いていたのがバレてはずかしい〜笑

夕食を終えて、消灯までの時間を2階のちっちゃなテラスで過ごしました。

今日の水晶岳で百名山を達成したというソロで来ていたTさん。
そのお祝いを意気投合したハイカーさん達がしていました。
わたしもその会に混ぜていただいて、一緒にお祝いの乾杯を♪

Tさんはいつも山には1人で来ないそうで、最後の水晶岳が1人だったっていうのは何かあるような気がして不思議だなぁ〜って思いながらお話を聞いていました。
何十年も前からずーっと念願だった高天原温泉に百名山達成のその日に来れたのも、山の思し召しだったのかもしれないね。

水晶岳の上に明るく煌めく月を眺めながら、消灯までたくさんのお話を聞かせていただきました。
Tさん、百名山達成本当におめでとうございます!

2日目の夜もたらふく飲ませてもらったので、トイレが近いよ。笑
高天原山荘のランプが、ほのかに夜の小屋を照らしていてとっても落ち着く。

高天原は湿原が周りにあるからか、蚊がいっぱい。
普段からよく蚊に喰われるわたしに、大量によってくる蚊のみなさま。

高天原山荘の玄関は開けっ放しだったので、蚊も入り放題。
夜眠りにつくと、“ぷぅぅうーーーーん”と耳元で囁くウィスパーノイズ。
彼らとの戦いは夜通し続き....
最終的に6匹仕留めました。
(朝起きたら数えようと枕元に並べてました笑)

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蚊に嘆いた2日目でしたが、野口五郎小屋から出発して、たおやかで広い稜線を歩き、槍ヶ岳や鷲羽岳の美しい姿を眺めながら水晶小屋へ。
水晶岳はキラキラ美しいのにイワイワで険しかったり、雷鳥と出会ったり。
祖父岳を通って、北アルプス最奥の楽園雲ノ平と、見えてるのに全然辿り着かないおしゃれな雲ノ平山荘。
高天原温泉までの激下りは、森が深くて足元はぬかるんで、ここは雨上がりの奥多摩?と思ったり。
念願だった高天原温泉は、開放的で濃厚な白濁温泉で、2日間いっぱい歩いて汗をかいた体がすっかり癒されました。
そしてやっぱり人に恵まれて、とても素敵なお話をたくさん聞けて心の栄養をたんまり貰えた充実しすぎた1日でした。

明日からの旅の続きも、すごくわくわくします!

・裏銀座縦走3日目前編へ続く






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○コースタイム
野口五郎小屋(5:55)---野口五郎岳(6:05)---湯俣分岐(6:45)---休憩20分---東沢乗越(8:00)---水晶小屋(8:40)---休憩15分---水晶岳(9:20)---水晶小屋(10:00)---ワリモ北分岐(10:50)---祖父岳(11:35)---休憩20分---雲ノ平山荘(12:50)---高天原山荘(15:10)
※休憩など含め、計9時間15分

○アクセス
行き/七倉ダム・七倉山荘前(駐車場あり)
※毎日アルペン号で深夜発、朝着可。7月末は片道7200円でした。
※七倉からタクシーで高瀬ダムまで20分/約2200円
※ゲートが開くのは5:30または6:30(シーズンにより変わります)

帰り/上高地から高速バスにて新宿
※さわやか信州号が事前予約できれば新宿まで直通で帰れます。6200円。

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2015年9月22日火曜日

2015年7月28~31.8/1 裏銀座縦走+雲ノ平.高天原4泊5日(2日目前編)【北アルプス】




2日目の早朝。
清々しい爽やかな朝の空気を感じるために、外に出てきましたよ。

昨晩は小屋のみんなと楽しい時間を過ごし、そして飲み過ぎました。
コップになみなみとワインを4杯、ふーちゃんの作った日本酒と、缶ビールを2本。
ここは2900mを越える山の上。
多少お酒に強いとは言え、酔っぱらう!あぶない!笑

20時の消灯のあと、持ってきた小説でも読もうかとパラパラ....
いつの間にか、ぐーすかぐーすか。
そして朝までぐーすかぴーすかでした。

そして今、酒くさいネズミが完成しました。
二日酔いにはなりませんでしたが、とても息が酒くさい。
清々しい朝なのに酒くさい。
でも不思議と気分が良くてすっきりしている。

雲の海の彼方から、ゆらゆらと眩しい太陽。
1日のはじまりはとてもエネルギッシュ。

野口五郎岳から見る赤牛岳は、とても大きくどっしりしていて魅力的。
滑らかな稜線は撫でたらすべすべしてそう。
本当に牛の背中みたいに見えてくるから不思議だね。 
読売新道、いつか歩いてみたいなぁ。

赤牛岳の背中を越えて、雲がこちらに流れこんできた。
夜で冷えた空気が太陽に温められて、雲になって動き出す。

小屋に戻る途中で野口五郎岳のピークを眺める。
白肌の野口五郎岳は、朝日で桃色にほんのり美しく染まった。

ひとしきり朝の景色を楽しんだあと、小屋で軽く朝ごはんを食べて出発の準備。
準備をするもののグダグダとダラダラと。笑
野口五郎小屋から離れるのが、小屋のみんなとサヨナラするのがすごく寂しくて、手が進まない。
まだ一緒にいたいなぁ。
でも、今日は1番歩く距離が長いから早く出発しなきゃ。
やっぱりまだここを離れたくないなぁ。

結局、誰よりも準備が遅くなり1番最後。

いつまでも見送ってくれる小屋のみんな。
振り返るたびに、大きく手をふってくれる。
それが嬉しくて、何度も何度も振り返っては手をふって、その繰り返し。
野口五郎岳の裏側にまわってわたしが見えなくなったとき、朝の静かな山に“カーーーーーン”と大きく鐘をひとつ鳴らしてくれました。
なんだかとても心満たされて、力が湧いてきて、涙もじんわり滲みました。

昨日の夜にお父さんが
「ちゅーたはいい表情をしてるから大丈夫。大丈夫、ちゃんと最後まで歩ける。」と、とても優しい笑顔をしながら言ってくれたから、これからの4日間、絶対わたしは大丈夫。

小屋を出て、野口五郎岳のピークまでは約15分ほど。
ゴローゴロゴロの大きな石の上を、朝陽に体を温めながら歩いて行く。

さっきまで赤や橙だった太陽は、少し高く上がっただけで清く白くとっても眩しい。

朝陽でできあがるコントラストはくっきり。
野口五郎岳の前のケルン。

野口五郎岳/2924m
北アルプス中部に位置する、広く白い稜線が続く穏やかで女性的な山容の山。
名前の由来は大きな石がゴーロゴロから五郎、野口は麓の集落から。
野口五郎っていう男性的な名前と、たおやかな山容とのギャップがものすごい。笑

am6:05
出発からたった10分で、本日最初のピーク野口五郎岳に到着!
うしろにはずっと憧れていた鷲羽岳、それから忘れちゃいけない槍ヶ岳。

この素晴らしい山は、野口五郎小屋のみんなが愛する山。
わたしもとっても愛おしく感じました。
また必ずここに戻ってきたい。
次はリン兄とタチ子ちゃんと一緒に!

ここからの眺めは圧巻で、ぐるっと360パノラマどこを見ても山だらけ。
右に見切れているところに烏帽子岳、そこから順番に赤牛岳から続く稜線の真ん中に水晶岳、鷲羽岳、雲がかかってるあたりが双六岳、左端が槍ヶ岳。

今日は、鷲羽岳と水晶岳の後ろ側まで回り込んで雲ノ平経由で高天原温泉まで。
まだまだ先は長いです。
でも先が長いのは楽しみがいっぱいだって言うこと。しあわせ。
昨日2900m地点まで頑張って登ってきたわけだけど、高天原温泉は沢沿いの温泉で標高2060m。
だから縦走途中だというのに下山するかの勢いで約900m下らされる。
そして翌日再び稜線に戻るために登り返さないといけないのです。笑

これから歩くトレイル。
右端の山肌が赤くなっているところを越えると、水晶小屋。
まずはそこまで行くぞ。

赤い山肌から稜線を右に、ゴツゴツした双耳峰が水晶岳。
左にワリモ岳と鷲羽岳。
手前の影は野口五郎岳の影だよ。

すごいね、こんな道が雲の上にあるなんて信じられない。
山を歩いているっていうより、天空にある秘密の島を歩いているみたい。

ラスボスのいるところ、槍ヶ岳。
まだまだ経験値の足りない未熟なわたしは、あと2日ここで修行してあのトンガリを目指す。

写真のまんなか、この斜面を下ったところにハイカーさんが2人いるのが見えるかなぁ。
すごいでしょ、野口五郎岳の稜線。
ここは本当に心地よくて、目をつぶって深呼吸して全身で山の空気を感じながら歩きました。
目をつぶると景色は見えないけれど、この場所により同化できるような気がして。

前を歩く2人のハイカーさんとわたし以外に他に誰もいないから、なんだか未知の惑星に取り残されたみたい。



大真砂子岳の分岐付近から見る鷲羽岳はとても大きく立派。
鷲羽岳は本で見た時に一瞬で心をグっと掴まれた山で、憧れていた山のひとつ。
名前のとおり、鷲が羽を広げたようにのびる稜線がとても印象的でした。
鷲羽岳は明日のお楽しみ。
今日は歩きながらたっぷり愛でるですよ。

am6:45
水晶岳へ向かう道と、湯俣へ下りる分岐点。
先週はここからリン兄とタチ子ちゃんは下りたんだね。
2人が悪天候で行けなかった高天原温泉にちゅーたが行くよ!



小さな池がある。

やまなめくじ〜!
ちょっと小さめだね君は。
山の養分をたっぷり吸収して、立派になるんだぞ!
やまなめくじって、下界でみる一般のなめくじよりも分厚くて硬いんだよ。
想像よりも硬いから、見かけたら触ってみてね。


神々しいなぁ。
こんなところを歩いて行けるなんて本当にしあわせ。

湯俣分岐から東沢乗越までは人の大きさくらいの岩がごろごろ突きたって堆積しています。
思っていたよりもワイルドな道でした。

とってもたのしい!

岩に気を取られて、歩きやすいところをぴょんぴょん行くと、ルートから簡単に外れてしまうので気をつけて。笑
凄く広いから、いつの間にか主稜線から逸れたりしてる。
マーキングはしっかりあるので、テンションが上がりすぎなければ見落とさないと思います。
ガスるとちょっとわかりにくいかもしれないなぁ。


とても展望のいい休憩ポイントで、小屋で一緒だった方に追いつきました。

「雲ノ平に泊まろうと思ったけど、あまりにも天気がいいし、大好きな鷲羽岳も槍ヶ岳もとても良く見られて贅沢な場所だから、ここで存分にゆっくりしてから戻って湯俣から下山するよ。時間はいくらでもあるから、またくればいいんだ。」

と、景色を眺めながらにこやかに話してくれました。
そうやって好きなところで、好きな時に、気の向くままに旅を楽しんでいる彼がとても素敵だなぁと感じました。
わたしも風の向くままふわふわと、旅ができるようになったらいいなぁ。

そんな彼のお気に入りの場所で、記念にパチ!
槍ヶ岳はちょっと雲に隠れちゃったけど、鷲羽岳はとっても美しい!

水晶岳までの稜線はアップダウンもあり、ちょこちょこ疲れる。
それでも、ひとつひとつのピークに立つたびに心が躍るような山々の姿が待ってると思うと勝手に足が前に出ます。

am8:00 東沢乗越

ここにはお地蔵さんが待っていました。
思わず手を合わせて、ここに来れた事、歩けている事、いつもわたしを気にかけて支えてくれている仲間達、さっきまで一緒にいた野口五郎のみんな、関わってくれたみんなへの感謝を伝えました。
それから、これからの旅も素敵な出来事に恵まれて無事に帰れるように見守ってくださいね、とお願いをしました。

色とりどりのお花に埋め尽くされる山肌。
綺麗だなぁ。
たくさんのミツバチが、せっせかせっせか蜜を集めて運んでる。

イワギキョウの薄紫の色がとても好きです。
イワイワして歩きにくく足元ばかりを見てしまいがちな岩稜歩きの時でも、バランスを取るために置いた岩の間から凛と咲いた姿で癒してくれます。

水晶岳小屋までの最後の登りで振り返ったところ。

裏銀座は行程が長いのでみんなザックが大きかったのが印象的でした。
そして烏帽子小屋〜野口五郎小屋までの間は稜線ひとりじめ、野口五郎小屋〜水晶小屋までの間にすれ違ったのもたったの3人とかなり人が少なかったのも印象深いです。
静かで贅沢な山歩きを楽しめました。

am8:40
こじんまりした可愛い水晶小屋。
スタッフのお姉さんがとても気さくで可愛らしかったです♡

ここまで来ると一気に人が増える、びっくりするくらい増える。
新穂高から双六〜三俣〜水晶のセクション裏銀座ツアーが大人気のようで、ツアーの団体さんがこのあたりの各小屋を占拠していました。
2人で1つのお布団事情だったようです。
わたしは運がいいのか平日ハイカーだからか、ぎゅうぎゅうな小屋で寝た経験がありません。
いつかは経験するんだろうか.....ぶぇー

水晶小屋にザックをデポして、アタックザックに必要なものを詰め込んでGO!
ピークまではコースタイムで片道40分の道のりです。

水晶岳の取り付きまでは、アップダウンのない穏やかな稜線歩き。
右側に野口五郎岳を望み、左側には雲ノ平や薬師岳が見えます。

平たく広がる雲ノ平。
赤い屋根の小屋がちょこんと建っているのが見えます。

水晶岳は岩場を登って行きます。
結構急なところもあって、高度感もありました。
ストックを使って登山している方は、みなさん取り付き場所にデポしていました。

話は変わりますが、わたしはいつもストックを使いません。
買ったはいいものの、使い方が下手なのかストックが足に絡まる(?)のです!笑
でも、使うと上半身も鍛えられると聞いたので練習もかねて低山から導入してみようかなぁ。

ちょこちょこ梯子もあったり。
ピークに行くまでにこういう岩場があるととっても楽しくて好きです。

トラバースもあって、とても細いところもあるのですれ違いに気をつけて。
向こうからくるハイカーさんが通過するのを待っているところ。


もくもく雲がわく。
カールにたっぷり雪が残ってて、その上に動物達の通り道があったりして。
動物はすごいなぁ...

am9:20
水晶岳についた時、残念ながらガスガス状態。

水晶岳/2986m
黒部川源流部の最高峰の百名山、水晶岳。
名前の由来は水晶が実際に採取されるところからきています。
山肌が黒いので、別名で黒岳と呼ばれたりもしています.....が、水晶岳のほうが絶対的にかっこいい名前ですよね。

風もあるので、雲が晴れるのを待とうと座ってあたりを見回すと.....
水晶岳最後の登りの取り付き場所のハイマツがもそもそ揺れてる!

『雷鳥だっ!!!』
思わず声が出て、山頂から駆け下りる。

よっこら....

わさわさ、ばさばさ

雷鳥が砂浴びしてる〜!!!
登山道のど真ん中で〜!!!!!!!

雛も4羽ほどちょこまかと遊んでいました。
いやぁーかわいい〜♡

完全なる保護色。笑
手前にいる雛も完全なる保護色すぎて、ブログを書いている今、雛が写っていた事に気がつきました。笑

何度出会っても、その度に大興奮してしまいます。
驚かさないように少し離れたところから、撮影した枚数は36枚。
だって可愛いんだもん。

雷鳥を心ゆくまで見て、岩場をてってこ下りる。
振り返ると水晶岳が晴れて姿をしっかり出していました。
5つも小さなピークを越えて行く山だったんだねぇ。

水晶小屋付近から見る、水晶岳。
穏やかな稜線と、少し険しい岩登りとギャップの楽しめる面白い山。
キラキラと輝く水晶が混じった石が美しく、足元に目を落としても美しい山。
たくさんの魅力に溢れた素敵な百名山でした。

さてと、まだまだ今日の先は長いぞ。
とりあえず、さっき眺めていた雲ノ平を目指して歩き出そう!

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縦走2日目の前半はここでおしまい。
長くなるので後編はまた次回!

後編は、水晶小屋〜ワリモ北分岐〜祖父岳〜雲ノ平〜高天原山荘です!

・裏銀座縦走2日目後編へ続く





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○コースタイム
野口五郎小屋(5:55)---野口五郎岳(6:05)---湯俣分岐(6:45)---休憩20分---東沢乗越(8:00)---水晶小屋(8:40)---休憩15分---水晶岳(9:20)---水晶小屋(10:00)
※休憩など含め、計3時間55分

○アクセス
行き/七倉ダム・七倉山荘前(駐車場あり)
※毎日アルペン号で深夜発、朝着可。7月末は片道7200円でした。
※七倉からタクシーで高瀬ダムまで20分/約2200円
※ゲートが開くのは5:30または6:30(シーズンにより変わります)

帰り/上高地から高速バスにて新宿
※さわやか信州号が事前予約できれば新宿まで直通で帰れます。6200円。


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